約30年振りに、家内と初めての飛行機2人旅。
サンパウロの空港には、
SUZANOの果樹園でお世話になって以来家族ぐるみの付き合いで、
訪日の度に我が家に泊まりブラジルの香りを運んでくれる兄弟姉妹が出迎えてくれた。
懐かしいサンパウロの街と、
面白いジャブチカーバの黒く丸い粒の実。
サントス、リオで数日滞在後、南へ800kmのドライブでフロリアノーポリス。
大草原、パラナ松を見ながらの旅。
イグアスの滝を、船上で水圧を体験して感動、北へ上ってマナウスへ飛ぶ。
紹介して頂いた2世御夫妻の世話でアマゾン河クルーズ。
初めて目にしたネグロ河とソリモンエス河の茶褐色、白濁の並行。
ピラニアを釣って喰べたが美味。
同じアマゾン河港の街だが、マンゴーの街路樹と美しい家並のベレンが自分には好みだった。
アフリカの匂いが濃いサルバドール。
ダーウィンの「ビーグル号探検記」にもバイア(BAHIA)と出ている昔の首都。
我が心の故郷でアマゾンに次ぐ忘れ得ぬ街。
サンバの原点で音楽と活気に満ちている街。
黒く貧しい人達が大多数だが底抜けに明るい街。
昔は帆柱林立の港だったが、今はモーターボートが殆どで、
情緒が無くなったのは淋しい。
リオの9月は未だ冬で、イパネマの浜辺も人まばら。
コパカバーナは車道が広がり、浜とCafe群が遠くなった感。
コルコバードの丘、ポン・デ・アスーカルは30年前と変わらぬ風景。
10月のサンパウロは、青紫の美しいジャカランダの花盛り。
バスに代わってメトロで市内移動。
プラッサ・ダ・セー、リベルダージ地区、Av.パウリスタのMASPで、
カンディード・ポルティナーリの絵を観る。やはり素晴しい。
親しい日系2世のTさんに紹介頂いて、
DECOギャラリーのルネ・ヒデコ御夫妻と会う。
今迄は避けていた、オープニングパーティーなる事を体験。
ブラジルでは絶対条件との事で、ブレザーにネクタイで接客。
日系人の知人が多いが、知り会ったブラジル人や 、
街中で制作中に話しかけて来たブラジル人も足を運んでくれた。
ブラジル各地でスケッチし制作した絵を、
サンパウロの知人宅で加筆・修正の10日間。
ヒデコさんに連れられて新聞社巡り。
ルネさん御夫妻、ツニブラのMさん、
日本人だがブラジル国籍になられた画家のWさんと夜毎、
美食と共に杯を交わして談笑。
日本とブラジル人画家達との相違、エピソード等は、
有益で楽しい一刻だった。
広い住居の1Fをギャラリー、2Fをイタリアン・デコラティーブの工房教室、
アトリエには広々とした空間にバスルームも在って、
日本の様な広いフロアーに壁だけと云うギャラリーでなく、羨ましい限り。
だから大らかでゆったりとしたお人柄でいられるのかな?
否、やはり人間性の問題だろうが、魅力ある御夫妻で楽しく、
実りある個展だった。